腰痛や首コリを楽にするコツ

健康アプリが多いので体の不調をササッと検索するのは簡単です。そこから得たヒントをナース仕事に当てはめてみました。

● 体の痛みをなんとかしたい
看護師さんの仕事は、患者さんをストレッチャーからベッドに移動させたり車椅子から立ち上がらせたりと大変腰に負担が来る仕事です。また、疲れてくると肩こりや頭痛がひどくなったり、夜勤によるサーカディアンリズムが崩れることで、生理が不順になってしまったりと、大変体に負担がかかります。ちょっとしたストレッチやツボ、傷めない工夫を知っておくことで、より負担を楽にすることができます。

● 首コリを楽にするコツ
おすすめ書籍は、『首の激痛しびれを自力で治す本』(マキノ出版ムック)です。
首の痺れや、首コリからくる頭痛、めまい等のセルフケアの仕方が詳しく載っています。1・2分でできるストレッチなので、いくつか覚えておくとひどくなる前に予防ができますのでとても楽になると思います。 「マリガン体操」や四つん這いでできるストレッチなどが紹介されています。その他に指圧で首の痛みを楽にする方法も掲載されています。1分で効果がある方法を1つご紹介します。左の方向を見ると右耳の下から喉もとにかけて浮き上がってくる筋があると思います。そこを耳の下から親指で優しく喉元にかけて押していきます。左右やると驚く程痛みが楽になります。くれぐれも痛気持ちいいぐらいでゆっくり優しく押してください。

● 腰痛防止の取り組みも
看護師の仕事は清拭や患者さんのベッドへの移動等、たびたび腰を酷使する仕事です。そのため腰に痛みを抱えながら仕事をしているかたがほかの職種に比べて多く、職場内でも腰痛防止について積極的に取り組むこととされています。具体的には、厚生労働省から人を抱える作業等、腰に負担がかかる仕事では、リフトやスライディングボードを利用したり、負担を減らすための福祉用具を導入したりするなどの省力化や、ストレッチを定期的に行うなどの指針が出されています。患者さんを持ち上げたり座らせたりする作業では、できるだけ身長差が少ない2名以上で行う等の工夫も必要といわれています。そのほかにも、作業がしやすいように滑りにくい床素材にしたり、動作が不自然になってしまわないよう機器や設備を適切に配置したりするなどの環境整備も大切であるとされています。もしかしたら、ご自分の病院でもまだまだ工夫ができることがあるかもしれません。ぜひ改善点を見つけたら、上司や仲間に相談してみましょう。当たり前のことから見直すことでみんなの負担が大きく軽減される良いアイデアを発見出来るかもしれません。

● 腰痛の負担を減らす古武術介護 
古武術は、向かってくる相手を最小限の力で転がしたり投げたりする日本古来の武術の一つです。この相手の力をうまく利用するといった所を介護や看護に応用できるようアレンジした方法です。これを利用すると、最小限の力でベッドに横たわる患者さんをくるんと横向きにしたり、起き上がらせたり、車いすに座らせたりといったことができるようになります。DVDなども売られているようですので、こういった腰の負担が最小限になるための動き方について学んでいくことも、将来とても役に立つと思います。